「チョイス @病気になったとき」30代から要注意!痛風の新常識
<HPからの引用>
痛風とは?
体内に尿酸が増え、結晶化して関節などにたまることで起こる病気です。主な症状は、足の親指など関節の腫れ(はれ)を伴う痛みで、このような症状が現れることを「痛風発作」といいます。
特に「高尿酸血症」(尿酸値が7mg/dLを超えている状態)の人は、注意が必要です。尿酸値が高い状態が続くと、腎臓の機能が低下する可能性が高くなり、尿路結石や動脈硬化、高血圧なども引き起こします。
専門家によると痛風は痛みをやり過ごせばよいと思っている方も多いそうですが、悪化すると命にかかわる危険もあるそうです。
さらに、痛風の原因となるプリン体は、ビールよりもっと多く含んでいるものが沢山あるのです。
二人の患者さんは、〇〇を変えることで、痛風発作の改善に成功しました。
一体、どのようなチョイス(選択)をしたのでしょうか?
今回は、「30代から要注意!痛風の新常識」について。
痛風ってどんな病気?
痛風の原因となるのは、血液中の尿酸という物質です。
尿酸は、プリン体が肝臓で分解されるときに生み出されます。
そして、余分な尿酸は腎臓の働きにより尿として排泄されます。
しかし、何らかの原因で尿酸の排泄がうまくいかなくなると、血液の中に尿酸が増え、やがて固まり、結晶となります。
この尿酸の結晶は、足の指の関節などにたまっていきます。
その結晶がはがれたとき、白血球が異物とみなし、除去しようと攻撃を開始します。
その結果、炎症が起きて、痛みだけでなく関節の腫れをも引き起こすのです。
これが痛風発作の正体です。
多くの場合、こうした症状が起こるのは親指の付け根。
さらに尿酸が増え続けると、皮膚の下にも結晶がたまり、こぶのようにふくらみます。
その結果、関節が変形してしまうのが、痛風結節です。
解説してくださるのは、谷口敦夫さん(東京女子医科大学大学附属 膠原病(こうげんびょう)リウマチ痛風センター教授)です。
Q 尿酸値が高いと「ある病気」が進行していることもあるので、注意が必要。
「ある病気」とは?
関節についで尿酸の結晶がたまりやすいのは、腎臓です。
尿酸の量が増えると、腎臓の中にも結晶が増えていきます。
その結果、腎臓の機能も低下してしまうのです。
さらに尿路結石もできやすくなります。
痛風の人は血圧が高い傾向があり、動脈硬化もすすみやすいのです。
ですので、尿酸値は下げたほうがいいのです。
尿酸値を下げるチョイスとは?
食事の改善
☆食事の内容を変える
痛風のAさんは、医師に薬は飲みたくないと伝え、食物のプリン体の量を指導してもらいました。
注意しないといけないのは、食べ物に含まれるプリン体という成分。
これが尿酸を多く作り出す原因になるのです。
プリン体を多く含む食べ物
肉
魚卵など
☆調理の工夫
プリン体は水によく溶けると聞いていたので、肉はよくゆでて食べるようにしているそうです。(下ゆででOK)
鶏は、プリン体が流れ出しやすいように、切れ目を入れて ゆでます。
その結果、Aさんの尿酸値は、8.7を5.7mg/dLに下げることに成功しました。
プリン体が多いのは、どちら?
鳥もも肉 80g
ビール 350ml
答え・・鳥もも肉
ビールの方が多いというのは、誤解なのです。
鳥もも肉 80g・・プリン体 98mg
ビール 350ml・・プリン体 12~20mg
プリン体を多く含む食品
① 控えたほうが良い
たらの白子 50g(プリン体 280mg)
鶏レバー 80g (プリン体 250mg)
豚レバー 80g (プリン体 228mg)
牛レバー 80g (プリン体 176mg)
② 食べ過ぎに注意
大正えび 2匹 (プリン体 137mg)
③ 意外と多い
まぐろ 80g (プリン体 126mg)
かき 3コ (プリン体 111mg)
さけ 80g (プリン体 96mg)
鶏ささみ 80g (プリン体 123mg)
牛もも肉 80g (プリン体 89mg)
納豆 小1パック (プリン体 46mg)
野菜・豆類などにもプリン体を多く含んでいるものがありますが、あまり気にしなくてもいいようです。
ただ、お肉の内臓類にはプリン体を多く含むものがあるので、できるだけ避けたほうがいいです。
プリン体を多く含んでいる食品でも、量を調節すればよく、1日のプリン体の摂取量は400mg以下のようです。
また、繊維のある食物をとると、プリン体の体への吸収を抑えられるという報告もあるそうです。
肉だけではなく、野菜も食べるようにしてください。
果糖(かとう)にも注意が必要です。
果物や甘い飲料水に含まれています。
アルコールも控えたほうがいいです。
尿酸値を下げる作用があるもの
コーヒー
乳製品(特に低脂肪のもの)
ビタミンC
さらに尿酸値を下げるチョイスとは?
痛風のBさんは、減量に取り組み、自転車通勤やジョギングを始めました。
88kgを75kgに減らし、尿酸値も8.7から6.8mg/dLに下がりました。
肥満でインスリン(血糖値を下げるホルモン)が増えると、腎臓から尿酸を排出しにくくなり尿酸値は高くなります。肥満を改善すると、尿酸値も下がるのです。
激しい運動ではなく、有酸素運動(例えばウオーキング)がおすすめだそうです。
普段から階段を使うとか、やや速足で歩くのもいいそうです。
痛風発作が起きた人は、薬を飲み続けることが大事です。
治療の目標は、尿酸値6.0mg/dL以下にすることです。
痛風ベストチョイスへの道
〇痛風を治して、慢性腎臓病などの悪化をくい止める
〇痛風をきっかけに生活習慣の見直しを!