8月22日(8/22) 名医とつながる!たけしの家庭の医学 心臓を元気にする科
最も働き者の臓器といわれる心臓。
一生で、約30億回も拍動し続けてくれます。
心不全などの心臓病にならないためには今回の重要ワードは「心臓やわらか物質」です。
心臓は、年を重ねると小さく硬くなっていきます。(心臓の筋肉は30代から硬くなります。)
そして心臓が硬くなる状態がさらに悪化してしまうと、突然死を招く重度の心不全になってしまうのです。
ある研究によれば、加齢以上に心臓が硬くなると、3年以内に死亡する確率は20%以上に達するようです。
心臓やわらか物質の正式名称は、「SOD」で、体内に存在している酵素の一種です。
このSODを体の中でたくさん分泌させることが出来れば、年をとっても心臓をやわらかくできる可能性があるのです。
山形大学の論文によると、60代の男女約3000人をSODがしっかり分泌できているグループとそうでないグループに分け、10年間の追跡調査をしたところ、SODがしっかり分泌できているグループで心不全で亡くなった割合は、SODがしっかり分泌できていないグループにくらべて1/6も少ないことがわかりました。
「心臓やわらか物質」のSODの効果が世界中で報告されています。
解説してくださるのは、原田和昌先生(東京都健康長寿医療センター 副院長)。
心臓が1日に全身に循環させる血液量は、ドラム缶35本(約7000リットル)にもなるのです。
しかし、心臓が硬くなると、血液の量が1/3減少し、問題となるのです。
40歳を過ぎると、SODは急激に減ってしまいます。
心臓をしなやかに保つためには、SODの分泌を増やすことが大切なのです。
どうしたら、SODを増やすことができるのでしょうか?
熱海の高齢者はSODが多い可能性があると原田先生。
東京70代以上5人と熱海70代以上10人のSOD量を測定。
心臓やわらか物質SODの量を知るには、血液1mlあたりに含まれるSODを調べることになります。
東京のSODの平均量は、3.6でしたが、熱海の平均量は、4.4と判明しました。
なぜ、熱海のみなさんはSODが多いのでしょうか?
SODは筋肉を増えると増えるのですが、熱海には坂や階段が多くあり、ふくらはぎなどが鍛えられると考えられます。